いびきは、睡眠時無呼吸症候群における特徴的な症状の1つです。
「いびきをかいてぐっすり眠っている」とよく言われますが、しかし実はいびきをかいている時はあまりよく眠れていないということが多く、いびきをかいている時は眠りが浅く、体を休められるような深い睡眠はできていないのです。
いびきをかく男性の30%、女性の20%は病的な睡眠時無呼吸症候群の症状を持っています。
特徴としては狭い気道を空気が通る時の摩擦音として発生し、非常に大きないびきであることが多く、不規則であり、呼吸が止まる時にはいびきも一緒に止まります。
「夫のいびきがひどくて寝られない」というご相談を受け、診療すると睡眠時無呼吸症候群だったという事例も多く見られます。
思い当たる節がある方は是非一度ご相談ください。
※当クリニックではいびき自体の治療はしておりませんのでご注意下さい。
その他の睡眠障害
いびき
いびきの原因
いびきは睡眠障害のサイン
1.空気を通る気道が狭くなっている
私たちは、鼻や口から空気を吸い、肺に送り込むことで呼吸をしています。
この空気の流れる道が狭い場合、空気と粘膜の摩擦音が発生し、この摩擦音がいわゆる「いびき」と呼ばれます。
起きている時は、咽喉の奥も緊張しているためいびきはかきませんが、就寝すると咽喉の奥の筋肉が緩み更に狭くなるためいびきをかきます。
飲酒後の睡眠時にいびきが大きい理由は、咽喉の奥の筋肉が更に緩み、咽喉の奥が腫れぼったくむくむためです。
2.肥満や身体の作り
咽喉が狭くなる原因には、下記が挙げられます。
扁桃腺が大きい
首が太くて短い
口蓋垂(のどちんこ)が長い
下あごが小さい
軟口蓋が厚い
舌が大きい
などがあります。肥満の場合、咽喉の奥に脂肪がつくようになるため、咽喉はより一層狭くなります。
また、仰向けに寝る場合にいびきがひどくなる理由は、重力により舌や扁桃腺が後ろに落ち込み、咽喉が一段と狭くなるためです。
治療方法
睡眠時無呼吸症候群の場合
軽症の場合無呼吸用マウスピース、中等症~重症の場合CPAPを用いて治療を行います。
終夜睡眠ポリグラフ検査を行って確定診断と重症度分類を行った後に健康保険でこれらの治療を行いますので、まずは当院までご来院ください。
鼻が悪くていびきをかく場合
耳鼻科の治療で改善します。
点鼻薬や内服薬からレーザー治療、手術まで、状態によって治療法は異なりますので、耳鼻科医師とよく相談しましょう。
扁桃腺・アデノイド・口蓋垂・および軟口蓋の大きさが問題の場合
耳鼻科で外科的処置を行います。
入院による手術から外来でのレーザー治療まで様々な治療法がありますので、耳鼻科でよく相談されることをおすすめします。